ユーザーにとって非常に魅力的な機能が満載のDi2とワイヤレスユニットの話

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

シマノが電動式シフト「Di2」をリリースして10年近くが経ちますが、毎年のように便利な機能が追加され、それに比例するようにDi2ユーザーも増え続けています。

最初は電動であることだけで感動していましたが、最近は電動で動くのは当然のごとく、重要なのは電動だからこそできる幅広い機能性が求められています。その機能性の先頭を走り続けているのがシマノDi2でしょう。

さらにスマートフォンやBLUETOOTHをはじめとした無線通信の進化がDi2の機能性の向上に拍車をかけています。その代表例がワイヤレスユニットです。この製品が登場する前まではDi2の設定はUSBケーブルを介しPCを使用することが基本でした。

ワイヤレスユニット EW-WU111

ところが今はスマホやタブレットでDi2設定ができるE-TUBE PROJECTのアプリをダウンロードし、ワイヤレスユニットとペアリングすることで、ライド中でもDi2の設定変更などができるようになっています。

上記画像のように、エレクトリックケーブルの間にワイヤレスユニット(EW-WU111)を設置することで操作が可能になります。

Di2の最新機能には最新のバッテリーが必要

内装バッテリーBT-DN110

また、ここで注意が必要なのは、ワイヤレスユニットをはじめとした最新のDi2機能を使用するには、バッテリーの存在が関係してきます。具体的に、内装バッテリーを使用しているユーザーさんは最新機種のBT-DN110バッテリーが必要になります。

外装用のバッテリーマウントBM-DT100とバッテリー本体

外装バッテリーを使用しているユーザーさんはバッテリー本体ではなく、バッテリーマウントの方を最新のBM-DN100に切り替えなくてはなりません。2017年以降の完成車や単品販売はすでに最新に切り替わっていることが多いので交換の必要はありませんが、ワイヤレスユニットを設置する場合は、バッテリーもしくはマウントの確認をした方がよいと思います。

シンクロナイズドシフトとは

シンクロシフトはE-TUBE PROJECTで設定。

Di2の設定機能として代表的なのが、シンクロナイズドシフト(以下シンクロシフト)の設定です。シンクロシフトとはDi2が同じギア比で最適なチェーンラインを自動的に調整してくれるシステムのこと。

具体的にシンクロシフトにはフルシンクロモードセミシンクロモードの2つのモードが用意されており、フルシンクロモードはリアディレーラーの変速を基準にして、フロントを自動的に変速させ、同じギア比でもより効率の良い歯の組み合わせ(チェーンライン)を選択してくれるモードです。

セミシンクロモードはフロントディレイラーの変速にあわせてリアが1~4段変速するモードであり、変速前のギア比をキープしてくれます。

何枚目のギアの時に自動で前後ディレイラーをシンクロさせるかを上記画像のシンクロシフトマップにて細かく調整することができ、自分にとって使いやすいシンクロシフトを設定することができます。

画像はPCでの設定画面ですが、もちろんワイヤレスユニットを通じて、スマホやタブレットでも設定可能です。

ほかにも様々なDi2の設定がE-TUBE PROJECTを介して行うことができます。Di2はただの電動でシフトミスが少なく便利だなぁと思っていたユーザーさんは、幅広い機能性にびっくりされるでしょう。一気にDi2カスタムの道へと突き進んでしまうかもしれませんね。

次回は、Di2とサイクルコンピューターの連携についてご紹介します。ライドに集中しやすくなる機能が満載です。

それでは。

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サドル選びの基準のひとつに。フィジークのスパインコンセプトEVOとは

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

ロードバイクを快適に乗る上で重要な点の一つに「良いサドルに巡り合えているか?」ではないでしょうか。購入したサドルがたまたまお尻にとの相性が良く、快適にライドができているユーザーさんもいれば、なかなか自分に合ったサドルが見つからず、長年悩んでいるユーザーさんもいると思います。

自分に合ったサドルが見つかる明確な答えがあれば、悩むことは皆無なのですが、人間の体というのはそんな単純な構造ではないんですね。インターナットや雑誌などを通じて自分に合ったサドル選びの情報は様々出ていますが、最終的には実際に座って試してみないとわからないのが現実です。

もちろん私も同じ考えなのですが、今回は現代的にアプリを使用することで、自分に合ったサドルを提案してくれるフィジークの「スパインコンセプトEVO」の紹介をしたいと思います。

体の柔軟性から導きだすサドル選び

スパインコンセプトとは背骨の柔軟性から骨盤の回転自由度を判断し、最適なサドルを提供するシステムです。フィジークが独自に研究を重ね、今から約10年前、2008年に提案したのが始まりです。

2013年にはハンドル、ステムなどのコックピット系のパーツにもスパインコンセプトが採用され、フィジーク独自の理論としてより多くのユーザーさんに知れ渡るようになります。

さらに2014年から新たに解析を進めてきたデータをもとに、サドルにかかる荷重と出力の関係に着目することで、サドルの大きさまでも決定する「スパインコンセプト・EVO」へと進化しました。

ではスパインコンセプトEVOに則ったとは具体的なサドル選びを紹介していきましょう。果たして未だお尻が痛いあなたの悩みの解決につながるのでしょうか。

スネーク、ブル、カメレオンで柔軟性を自分の確認

スパインコンセプトEVOはまず、前屈をした状態での柔軟性を3タイプに分けています。

脊椎の柔軟性が高い体

脊椎の柔軟性が高いと、それだけ前傾姿勢が取りやすい状態になります。ロードバイクだけではなく、どんなスポーツにも体が柔らかいことは良い方向に働きますね。柔軟性が高いとハンドルポジションを取った時に骨盤が立った状態を維持することができます。

フィジークではこれら体の柔らかいサイクリストのことをスネーク(ヘビのようにくねくね柔らかいという意)と呼びます。

脊椎の柔軟性が低い体

スネークと対極なタイプがブル(牛)です。体が固く前傾姿勢よりもアップライトなポジションを好んでしまうユーザーさんがそうですね。脊椎の柔軟性が低いとドロップハンドルに手をかけたときに、骨盤が倒れてしまう傾向になります。

脊椎の柔軟性が普通の体

スネークとブルと中間の柔軟性がカメレオンです。ピッタリなネーミングですね。ちなみに私はこのカメレオンに属します。

柔軟性に合わせたアリオネ、アリアンテ、アンタレスのラインナップ

自分の柔軟性が、スネーク、ブル、カメレオンのいずれかがわかった後は、実際にどのサドルが向いているのか見ていきます。

スネーク

スネークタイプにはアリオネシリーズを選ぼう。

スネークタイプの場合は、骨盤がしっかり安定する(骨盤が立つ)ため、よりフラットな座面のサドルがフィットします。フィジークのモデルで言うと「アリオネ」です。アリオネはプロ選手の装着率も非常に高いモデルでフィジークをトップブランドに押し上げた名サドルです。

次にサドルの大きさです。大きさと言うよりかはサドル幅を選ぶ形で、レギュラーとラージの2サイズが展開されています。アリオネシリーズはレギュラーで横の最大幅が130mm、ラージで142mmになります。

その2つのサイズの選び方には専用の公式があるのですが、スパインコンセプトのウェブサイトで自動計算が可能です。

http://www.fizik.com/rw_en/spine-concept-evo-snake#

画像のように自分の体重と、平地で平均的に出すことができる巡航速度を入力すると、平均パワーとサドルにかかる荷重とアリオネのレギュラーかラージかのサドルの大きさを割り出してくれます。

ブル

柔軟性が低いブルにはアリアンテがおすすめ。
座面がウェーブ状になっており骨盤が倒れた状態でフィットするようになっている。

アリアンテは前述のアリオネと異なり、座面がウェーブ状になってるのが特徴です。これは脊椎の柔軟性が低いために骨盤が立たず、倒れてしまうところにウェーブ状の座面がちょうどフィットするようになっている構造です。これにより骨盤が安定します。

横幅のアーチ形状もアリオネよりも強くなっているのも特徴です。サイズは130mmと142mmは同じです。

カメレオン

カメレオンのユーザーさんはアンタレス。アリオネとアリアンテを足して2で割った形状だ。

脊椎の柔軟性が普通であるカメレオンは、アンタレスがおすすめです。サドルの形状はまさにアリオネとアリアンテの中間です。

サドル中心部に穴が開いたオープンサドル

アリオネ、アリアンテ、アンタレスからのレギュラー、ラージと自分に合いそうなサドルを導き出せたでしょうか。さらにフィジークでは各モデルのサドル中心部に穴あけ加工がされたオープンサドルのリリースもしています。オープンサドルの狙いは、尿道部分の圧迫を防ぐためです。

アリオネR3 ラージ オープン

フィジークは中心部に穴をあけたサドルをリリースしてきませんでしたが、近年満を持してオープンサドルもリリースしています。またVERSUSと言われる尿道の位置に穴ではなく溝を作ったシリーズもあります。ライド中、尿道部分に痛みや違和感を感じるユーザさんは、これら2つを試してみると良いかもしれません。

アリアンテR3 レギュラー VERSUS

1.アリオネ or アリアンテ or アンタレス
2.レギュラー or ラージ
3.ノーマル or オープン or VERSUS

以上の3つの工程でサドル選びができるわけです。

スマホやタブレットでもスパインコンセプトEVO

冒頭でも少し触れましたが、スマホやタブレットからスパインコンセプトEVOのアプリをダウンロードすることで、PCを使わなくても手軽にサドル選びが可能となっています。

脊椎の柔軟性を測るメジャーもスマートフォンでできます。詳しくはプロサイクリングチームであるチームスカイのメンバーが試している動画をみていただければ、わかりやすいと思います。

それでは。







ロードバイク初心者必見 上手なギア変速の方法

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

ロードバイクはスピード、軽さ、快適性などほかの自転車よりも高いレベルで体験できる自転車です。メンテナンス性も高いので長く付き合える自転車であることは間違いありません。今回はロードバイクをはじめたばかりで、乗るたびに機能や操作方法を勉強しているというユーザーさんに参考になる内容をご用意しました。

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効果的なギアチェンジで快適な走りを

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上手にギアチェンジ出来ていますか?

ギアの変速は慣れている人にとっては当たり前のことですが、これからロードバイクをはじめるユーザーさんにとってギアチェンジのコツを掴むことでより快適に乗れるようになります。今まで特に意識せずギアを操作してきた方や機械の操作に慣れていない女性は必見かもしれません。

坂道や気温、向かい風などサイクリング中は常に状況が変化していきます。そこで大事なのは脚力や持久力ですが、効果的なギアチェンジをすることによって、無駄な体力や筋力を使わなくて済む場合もあるのです。

ビギナーにとってギアチェンジが効果的にできると、より遠くへ行きたくなり、サイクリングがまた一段と楽しくなるでしょう。そんなギアチェンジの上手な使い方をご紹介していきます。

ギアのシステムを理解する

効果的なギアチェンジを覚えるためには、まずロードバイクのギアシステムを理解することからはじまります。ロードバイクをはじめとしたスポーツ自転車は主に前のギアと後ろのギアを組み合わすことで変速しています。

ロードバイクのほとんどが、前ギアに大小2枚のギア板を持ち、それを動かすフロントディレイラー本体があります。大きい方のギア板は漕ぎ味が重く、小さい方は逆に軽くなる仕組みです。

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後のギアは、ロードバイクのモデルによって大小8段から11段までのギアを装備しています。一番小さいギアをトップギアと呼び、漕ぎ味が重くなります。一番大きいギアはローギアと呼び、漕ぎ味が軽くなります。

ギアチェンジのタイミングとは

では様々な路面状況に対応するために、よくあるシーンに例えて、ギアチェンジのタイミングを説明していきます。

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1.ゆっくり走るときやストップ&ゴーが多い都市部での走行時は、前のギアをインナーギア(小さい方)の位置にしておくと、膝に負担が少なく快適に走ることができます。

2.登りの手前では、フロントディレイラーをインナーギア(小さい方)にして、リアディレイラーはより軽めのギアにチェンジして登り始めるのがおすすめです。途中まだこげる余裕が出てきたら、リアディレイラーを何段か重くしてみると良いですね。

3.坂の多い状況や向かい風が激しい日などは、フロントギアをインナーギア(小さい方)と後のギアもローギア周辺の組み合わせを使い筋肉にかかる負荷を抑えめにし、ペダルの回転数を下げすぎないようにするのが効果的です。

4.緩やかな下り坂や追い風の場合は、その好条件を利用してフロントギアをアウターギア(大きい方)と後のギアはトップギア周辺を使ってみましょう。驚くほどスピードアップができます。もちろんスピードの出しすぎには要注意ですが、安全と確認できれば非常に快適に走れます。

5.信号がない直線では、フロントギアはアウターギア(大きい方)にしてペダルの回転数を上げることで巡航、いわゆる安定した速度を保つことができます。このとき後ろのギアを重くしすぎると回転数も上がらず疲れてしまうので、筋肉に負荷を与えずに回転数を上げていくのがコツです。

注意すべきギアの組み合わせ

ギアチェンジのタイミングを説明してきましたが、ここからちょっと応用編です。前と後ろのギアの組み合わせの中で、チェーンの負担が大きくなることであまりおすすめしない組み合わせがあるんです。

自転車のチェーンのラインはフレームに対して、極力平行にすることで、高い変速性能やチェーン脱落を防ぐことができます。

逆にチェーンのラインが斜めになってしまうと、カリカリと異音が出たり、チェーン脱落の原因となってしまうことが多いのです。

推奨するギアの組み合わせ

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前のギアをインナーにしたときに、チェーンのラインが斜めになりすぎない組み合わせがこちらです。インナーギアを使用する場合はこの範囲内のギアを使用することをおすすめします。

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またアウターギアにしたときも同じようにこちらの組み合わせをおすすめします。

おすすめしない組み合わせ

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チェーンがフロントギアのインナーにあるときは、後ろのギアをトップ側にチェンジすると、チェーンがフロントディレイラー本体のプレートに干渉しカラカラと音が発生する場合があります。さらにチェーンラインの角度が斜めになるためチェーンの脱落の危険性も出てきます。

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逆の場合も同じです。このように前後のギアの組み合わせによってギアのトラブルが発生する可能性があることを認識しておくと良いでしょう。

最後に

ギアシステムはロードバイクの心臓部です。この使い方が上手くなると、スピードアップや体力の消耗を抑えることが可能になります。何気なくギアをいじるのではなく、路面状況等に合わせて、頭で考えながらギアを動かしていくことをおすすめします。

それでは。

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ステップを踏んで解説 ロードバイクのチューブ交換の方法 

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

今回は意外と今まで紹介していなかった、ロードバイクのチューブ交換です。

ロードバイクのチューブはシティサイクルのチューブよりも薄いため作業に神経を使うんですよね。今回はチューブ交換の工程を細かくステップを踏みながら解説していきます。

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パンクをしたら修理よりもチューブ交換

色々なサイトを見ると、ロードバイクのタイヤがパンクした時の対処方法として、パンクの原因となった場所を突き止めてパッチを貼る修理と、パンクしたチューブはもう使用せず、新しいチューブに交換する2通りが紹介されています。

ロードバイクで走行中にパンクした場合、私は後者をおすすめしています。なぜかというとパンクの状況によってはパッチで修理しきれないケースがあることと、パンクの原因である穴を特定するのに時間を要すからです。

また、穴は1か所だけとは限りません。踏んだ異物によってはチューブに穴が無数に開いてしまうこともあり、すべての穴を特定するのは難しいのです。

新しいタイヤに交換するときはチューブも一緒に交換

パンクとは関係なく、新しいタイヤに交換するときも、一緒にチューブを交換することをおすすめしています。なぜかというとチューブは時間が経つにつれゴム質が伸びて薄くなっていきます。(タイヤも同様)

新しいタイヤを取り付けるときに、伸びきったチューブをそのまま使用すると、タイヤを上手くはめられないケースが出てきます。サイズ標記は同じでも薄く伸びきったチューブは一回り大きくなってしまい、はめづらくなっているのです。

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上が薄く伸びたチューブ、下が新品のチューブです。厚みの違いがわかると思います。上は伸びただけではなく、チューブに擦れたような傷が入っています。これがパンクの原因になります。

ステップを踏んでチューブ交換

ではここから私が行うチューブ交換の方法をご紹介します。今回使用するアイテムは以下の通りです。

交換用のチューブ

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700×23c対応のチューブです。バルブ長は48mmです。バルブ長は使用しているホイールのリムの高さに合わせて決めます。バルブ長は他にも60mmや80mmなどのラインナップがあります。

タイヤレバー

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タイヤを外すための工具です。2本、もしくは3本セットで使用します。今回は3本セットを使用。

空気入れ(フロアポンプ)

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空気入れはフロアポンプを使用しましょう。携帯用は何度もポンピングしないといけませんので大変です。また空気圧が確認できる空気圧系がついているポンプがベストです。

1.空気を抜く

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チューブ交換、またはタイヤも交換する時はまず空気を抜きます。この時点ですでにパンクしていたらこの作業は必要ありません。

2.タイヤレバーを使いタイヤを外していく

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バルブ(空気口)のすぐ横からタイヤレバーを使ってタイヤの片側を外していきます。

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タイヤレバーは様々のものが販売されていますが、私がおすすめするのは、タイヤを外したときにタイヤレバーの反対側をスポークに引っ掛けることができるものです。これならタイヤを外してすぐに固定できるので、タイヤを外す作業がしやすくなります。

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タイヤレバーでタイヤの片側を半分以上外すことが出来たら、それ以降は手で外すことができるでしょう。

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画像ではちょっとわかりにくいですが、タイヤの片側が外れた様子です。

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3.タイヤからチューブを抜く

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タイヤの片側が外れているので、チューブは簡単に取れます。まれにタイヤとチューブがゴムの粘着でくっついてしまうケースがありますが、無理に引っ張るとチューブが破ける可能性があるのでゆっくりはがしてください。

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最後にバルブを抜けば、タイヤからチューブが完全に外れます。

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使用していたチューブも交換用と同じ軽量チューブです。SUPER-THINと表記されています。

4.交換用のチューブに空気を入れる

交換チューブをタイヤに入れる作業です。ここからが本番と言っても良いでしょう。

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チューブをタイヤに入れる前に、やってほしいことがあります。それはチューブに少量の空気を入れることです。これをすることで、タイヤに入れるときにチューブにしわが出来たり、ねじれたりしにくくなるのです。慣れてくれば必要ない工程ですが、初めての頃は少量の空気を入れておいた方が失敗のリスクが減ります。

量としては、空気入れを2回ポンピングするくらいで十分です。あまり入れすぎると根本的にタイヤに入らなくなります。

5.バルブから入れていく

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バルブ部分からチューブを入れていきます。

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タイヤをはめる前に、チューブをタイヤ全体に入れていきます。この時にタイヤの中に隠すように入れると、タイヤがはめやすくなります。

6.タイヤをはめ込む

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タイヤをはめ込むコツは、手のひらに力を入れること。よく指で入れている人もいますが、硬いタイヤになると指では入らないことが多いので私は手のひらを使って押し込みます。

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はめるのが難しいのが、最後の部分です。ここも指ではなく手のひらでグイッと押し込みます。

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それでも固くて入らなければ、このようにホイールに覆いかぶさるように作業すると力が入ります。試してみてください。

7.ねじれ、噛みこみがないかチェック

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タイヤをホイールにはめ込んだら、中のチューブがタイヤに噛みこんでいないか、チューブがねじれて入っていないかを確認します。この時に、先程行ったあらかじめチューブに空気を入れておくとチューブのねじれの防止につながるのです。

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バルブ部分も噛みこみがないかチェックします。

8.空気を入れて完成

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タイヤの適正空気圧をしっかり確認してOKならば完成です。

反復練習が大事

以上が「ステップを踏んで解説 ロードバイクのチューブ交換の方法」でした。慣れているユーザーさんはもっとやりやす方法を見つけているかもしれませんが、初めての方はこれを参考にしてみたらいかがでしょうか。

またチューブ交換やタイヤ交換は反復練習をすることで、上手くなる作業です。たとえパンクしなくても定期的に練習することをおすすめします。

それでは。







ロングライドに必要な自転車アイテムと賢い収納術

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

ロードバイクに乗って、ロングライドやツーリングに行くときに何を持って行ったら良いか迷いませんか?

おそらく初めての方はそう思うのではないでしょうか。なぜなら私がロングライドをはじめたころは、ピックアップしたものが多すぎて絞るのが大変だった記憶があったからです。

そこで今回は、私の今までの経験をもとに「ロングライドに必要な自転車アイテムと賢い収納術」と題して、ロングライド中でも、日帰りに特化したおすすめのアイテムとそれらをパッキングするための収納術を紹介します。

必要なアイテムの一覧

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①から⑰までが僕がおすすめする日帰りツーリングの必須アイテムです。今までの経験上、これ以上もこれ以下もないくらいベストな陣容だと思っています(笑)最終的にこれらがコンパクトに収まった画像を後ほど紹介します!

まずは、アイテムから、

①輪行バッグ

輪行を利用してロングライドをするには絶対のものですが、自走の予定でライド中にメカトラブルが発生した場合は、

TAXI(最寄駅まで)+ 輪行

が一番スムーズな帰宅方法だと思います。そのための輪行バッグです。疲労で力尽きた時も輪行できると思えばかなり頑張れるのではないでしょうか?

②ツールボトル

ウォーターボトルと同じ容量か、ひと回り大きいものがおすすめ。これにチューブ、タイヤレバーなど小さめのアイテムを入れるのが目的です。今回の収納術の鍵を握るアイテムのひとつです。

③キャッシュカード、クレジットカード、保険証、IC乗車券

カード類はこの4つに絞ります。免許証があっても?ですが、まず運転するようなことは考えにくいことと、身分証ならば保険証と写真入りのクレジットカードがあれば十分だと思っています。(※ない場合は免許書でもOKです)

それとIC乗車券!最近は電車のみならず、自販機で飲み物を買う時もいちいち小銭を出さず買えるので便利ですね。残額は前もって要チェックです!

④現金

お金を持たずに出る人はいませんね。日帰りならば現金で1万円以内で十分だと思います。メカトラブルなどでTAXI等を利用せざるを得なくなった場合は、まとまったお金が掛かることを見越して③のクレジットカードを利用するのがおすすめです。

⑤防水仕様のウォレット(財布)

普段の生活で使っている財布は、汗や水分がついてしまう可能性が高いので控えた方が無難です。また革の財布は意外に重く、かさばるので携帯が煩わしくなると思います。

ロングライドの場合、貴重品はサイクルジャージの後ろポケットに入れると思うので、薄く、防水の財布があるとベストです。すぐになければジップロックでも十分代用が効きます。

⑥スマートフォン

facebook や instagram などライド中にSNSを活用するのもロングライドの楽しみです。使い過ぎはバッテリーの消費を促すので注意ですね。スマートフォンの機種にもよりますが、私のタイプはSNSや通話をしても夜までバッテリーが持つので、充電器は携帯していません。

バッテリーの減りが早い機種は、換えのバッテリーやかさばらない充電器を持っておくと良いですね。

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⑦替えチューブ、⑧タイヤレバー

ロングライド中のパンクはトラブルのうちに入りません!と言えるくらいチューブ交換が難なくできるスキルは身に着けたいですね。

⑨携帯工具

六角レンチのなかでも最低限4,5,6mmがあるツールを選びます。これにプラスドライバーもセットになっていればなお良いですね。

⑩クリートカバー

クリートカバーは自転車を降りたときに、ロードバイクタイプのビンディングシューズでも履いたまま歩行ができるように、クリート部分をカバーするアイテムです。ゴムやプラスチック製です。

ランチを取るためにビンディングシューズでお店に入る際や、メカトラブルでが原因でリタイヤし、電車の利用や歩くことが多くなった場合に重宝します。シマノ、LOOK、TIME、SPEEDPLAYなど各ペダルメーカーに対応したものが売られているので、持っていなければショップやネットでチェックしてみましょう。

⑪チェーンオイル

チェーンオイルには大きく分けて、粘度が高いウェットタイプのオイルと、ドライタイプのオイルがあります。

僕はさらさらとしたドライ系のチェーンオイルを愛用しているので、100キロを超えるライドになるとオイル切れのサインであるキリキリ音が鳴ることがあります。そんな時にすぐに注油できるようにコンパクトサイズのドライオイルを持っていきます。

ウェットオイルは潤滑の持続性が長いので、走る距離によってはドライ程のこまめな注油は必要ありません。ロングライドに行く前日にチェーンの状態をチェックし、必要であれば注油しておくだけで良いので、携帯する必要はないと思います。

⑫携帯ポンプ、⑬応急用パンク修理剤

携帯ポンプはクリンチャータイヤ(※チューブを入れて使用するタイヤのこと)のチューブ交換用に持っていきます。私の場合、チューブラータイヤ(※タイヤとチューブが一体化したタイヤ。接着剤や両面テープを使ってホイールに貼り付けます)を使用するときは、チューブもタイヤレバーも持っていきませんし、換えのチューブラータイヤはかさばるので持って行きません。

もしチューブラータイヤでパンクした場合は、⑬応急用パンク修理剤を使って応急修理をして、携帯ポンプで追加でエアを入れて近くの駅までゆっくり走り、輪行します。

また、チューブラータイヤのパンクの特徴として、穴の大きさにもよりますが、ゆっくりを空気が抜けていくことが多いです。

⑭鍵

コンパクトかつ長い(180㎝前後)コイルタイプがおすすめです。街中での駐輪とは用途が違うので、セキュリティ性よりも携帯性を重視します。鍵をかけるタイミングはお店に入るときや観光地を見学するくらいであまり長時間は停めないからです。

⑮補給食

これは水に溶かして飲むための顆粒ですが、スティック状の固形物でも何でも良いと思います。固形タイプの場合はジャージの後ろポケットに入れた方が良いかもしれません。

アミノ酸は筋肉の疲労を軽減する作用があるので、よく使っています。

⑯消毒液、⑰ウェットティッシュ

落車や転倒などで擦りむいたり、切ったりしたときに最低限消毒だけはしておきたいですね。ウェットティッシュは万能で止血にも使え、チェーンの油が手に付いた場合も重宝します。

ツールボトル1本に収納

以上が私がおすすめする日帰りツーリングの必須アイテムですが、こんなにあるとそれなりのバッグが必要では?と思ってしまいますね。でも②ツールボトルがあればバッグもサドルバッグさえも使わずに収納することが可能です。

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まず、クリンチャータイヤの場合は、⑬応急用パンク修理剤以外の16点すべてパッキングするとここまでコンパクトになります。こちらの画像にないアイテムすべてが②ツールボトルに集約されています。

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次にここからフレームのボトルケージに②ツールボトルを、それ以外をサイクルジャージの後ろポケットに入れ、分散させます。

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私はリュックを背負って走るのはあまり気が進まないので、出来る限りコンパクトでまとめたい考えですが、多少自転車が重くなってもサドルバック等を利用して余裕を持たせる方法も有効だと思います。

そうすればサイクルジャージのポケットに余裕が生まれるのでより走りに集中できます。

また、以下のようなシートポストに取り付けるバッグは収納力があって便利です。

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自転車用のバッグやバスケットを製造している、ドイツのメーカーのRIXEN KAUL(リクセンカウル) からリリースしているシートポストバッグです。ウインドブレーカーなどの着替えも入れることができ収容力は抜群です。

あとは重量の兼ね合いでしょうか。やっぱりロードバイクはは軽くしなくては!という考えであれば採用しにくいところですね。

また、シートポストバッグの場合は、バッグの重みで立ちこぎやダンシングがしづらいという側面もあります。メリットがある分、デメリットもという感じですね。

最後に

グループライドの時はメンバー間でアイテムを分散するのも賢い方法です。ひとつあれば十分なものとして、⑫携帯ポンプ、⑨携帯工具、⑯消毒液あたりではないでしょうか?

以上が僕がおすすめする「ロングライドに必要な自転車アイテムと賢い収納術」です。初めての長距離で何を準備すれば?と考えている方の参考になればと思います!

それでは。