こんにちは。東京・西新宿のロードバイクのメンテナンス、カスタマイズ、組み立て専門サービス「バイキング・ザ・メンテナンス」です。
今回は少し小難しいお話をさせていただこうかと思います。ロードバイクのタイヤの選び方についてです。
目次
フラッグシップタイヤの「速さ」と賞味期限について
ロードバイクのタイヤ選びで、多くの方がまず注目するのが各社のトップグレードである「フラッグシップモデル」だと思います。例えば、コンチネンタル GRAND PRIX 5000 に代表されるようなハイエンドタイヤは転がり抵抗が低く、反応は鋭く、軽さも体感できる。性能が高いことは間違いありません。
ただ、実際に長く使ってみると「ある時期を境に、あの気持ちよさが薄れていく」そう感じたことがあるユーザーさんも少なくないかと思います。これは決して気のせいではなく、ハイエンドタイヤ特有の設計思想や特徴によるものです。
タイヤは「摩耗」より先に「性能劣化」が始まる
フラッグシップタイヤのセールスポイントは以下の通りだと思います。
- ・非常に柔らかいコンパウンド
- ・しなやかなケーシング
- ・軽量化
こうした要素によって、新品時の転がりや反応の良さを実現しています。
その反面、
- ・コンパウンドの摩耗
- ・微細な異物によるカットの蓄積
- ・ゴムの弾性低下
といった影響を受けやすく、溝が残っていても「決戦レベルの性能」は比較的早い段階で落ちていきます。
体感的には、新品〜1,500kmがピークで、1,500km前後から「何か違う」と感じ始めるケースも少なくありません。使えなくなるわけではありませんが、「最高の状態で使える期間」は意外と短いのです。
セカンドグレードタイヤの「強み」
一方で、コンチネンタル・GRAND PRIXのようなセカンドグレードのタイヤはどうでしょうか。
フラッグシップと比べると、
- ・重量はやや重い
- ・転がり抵抗の数値は少し劣る
- ・コンパウンドはGRAND PRIX 5000と共通
こうした特徴があります。ただし重量増の影響により、
・ケーシングの疲労が出にくい
・性能低下のカーブがなだらか
という特性を持っています。
結果として、「しっかり走れる状態」を長い距離で維持しやすいというメリットがあります。
GRAND PRIX 5000よりピーク性能は低くても、ベースとなるパフォーマンスを安定して発揮できる期間が長いのです。
速さは「ピーク」ではなく「持続」で考える
プロレーサーやレースメインでロードバイクを使用していない一般ユーザーさんにとって、タイヤの性能は単純に「一番速いかどうか」ではなく、どのレベルの性能を、どれくらいの距離で維持できるかで考えるべきだと思っています。例えば下記のようなケースで考えると、
- ・レースやイベント本番
- ・ヒルクライム
- ・「今日は絶対にベストを出したい日」
こういった場面では、やはりフラッグシップタイヤは大きな武器になります。
一方で、
- ・日常のライド
- ・トレーニング
- ・ロングライド
- ・常に安定した走りを求める場合
こうした用途では、セカンドグレードのタイヤの方が
満足度が高くなるケースも多いです。
どちらが良い・悪いではなく、状況により使い方を決めるということです。
まとめ
一番速いタイヤが、一番長く速いとは限りません。
「速い状態を、どれだけ長く保てるか」そこに目を向けると、タイヤ選びの考え方は大きく変わると思います。価格が安いからセカンドグレードの方を選ぶという考え方はなくなるかもしれません。
用途や走り方に合わせて、タイヤの「賞味期限」を意識したタイヤ選びをする。それが結果的に一番気持ちよく、無駄のない使い方だと考えています。
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