Cervélo(サーヴェロ)のTTバイク、「P2」のオーバーホール、メンテナンス

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

今回はトライアスリートに熱狂的に支持されているブランドであるCervélo(サーヴェロ)のオーバーホールを承りました。TTバイク仕様の「P2」で2009年頃に発売されたモデルです。

650cのTTバイク

P2のフレームはワイヤーケーブルがフレームの中を通る方式ではありますが、フレームのエンド部分やBBの規格など現在のように乱立している時期ではないため、非常にオーソドックスなアッセンブルです。

ケーブル類がフレーム内蔵式のため、組み付けの際はインナーワイヤーを通すライナーを設置しておくと便利。

しかし、大きな特徴が当時のTTバイクに多かったホイール径が650cであることです。今となってはロード系のフレームには全く採用されなくなった650c。700cよりも一回り径が小さく、どちらかと言えばMTBの650Bの方が圧倒的に聞かれるようになりました。

そして、650cを使う上で不自由するのがタイヤのラインナップの少なさです。クリンチャー、チューブラーともに700cに比べて少ないんですよね。今回はタイヤの摩耗がそれほどでもなかったため悩むことはありませんでした。

ホイールのオーバーホール

ホイールは10速対応のモデルです。お預かりした時点で、左側に隙間ができていてガタが出ていました。

リアハブの左側に隙間ができガタ付きが見られた。

ガタの解消と回転性能の回復を図るため、フリーボディとシャフトを分解します。古く、固着したグリスをクリーニングし新たなグリスを塗り込みます。

リアハブは非常にシンプルなシールドベアリング構造。
フリーボディが接触するラチェット部にもグリスを塗る。

その後、振れ取りしホイール全体のクリーニングを行います。

良いものを長く使い続けるためにオーバーホールを

完全復活したCervélo P2。10年近く前のモデルでもオーバーホールと消耗品の交換をすればまだまだ現役で活躍できます。毎年新たなモデルがリリースされ、年式の古いものは淘汰されていくように感じますが、良いものを長く使い続ける事も非常に大事なことです。それが改めて今回の作業で感じた点です。

お気に入りの自転車を大事に長く使い続けるためには定期的なメンテナンスもさることながら、年に1回程度オーバーホールをすることが大事になってきます。

VIKINGでは随時オーバーホールを承っています。

作業期間:1週間~10日
基本工賃:25,000円~(パーツは別途料金)

是非お気軽にお問い合わせください。

それでは。

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ホイールの回転力が復活!カンパニョーロのホイールメンテナンス 

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独特なハブのラチェット音(ホイールを回転させると鳴るカラカラ音)が特徴なカンパニョーロのホイール。今回はアルミ製のミドルグレードのオーバーホールをさせていただきました。

カンパのホイールはベーシックなものからハイエンドまで総じて回転性能が高いと言われています。実際にホイールを手に持って回してみると、滑るような回転でなかなか止まってくれません。

今回のアルミホイール「ユーラス」も同じようなイメージでした。

リアハブを分解した時のパーツ単体です。フリー体の中にもう一つベアリングが圧入されています。ハブのオーバーホールはこれらの部品をすべてクリーニングして新しいグリス・オイルを加えて元に戻します。これで購入当時の回転性能に限りなく近づくことができます。

イベントやレース前のチューニングに是非いかがでしょうか。また雨天で長距離を走行した場合も行った方が良いメンテナンスです。是非ご検討ください!

それでは。

CANYONのオーバーホール・フルメンテナンスで快適な1台に復活

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ネット直販の大手「CANYON」のULTIMATE CF SL のオーバーホールをさせていただきました。購入から2年弱で初めてのオーバーホールとなります。CANYONはドイツのライン川流域のコブレンツという街に本拠地を置く、スポーツバイクブランドです。

ツール・ド・フランスフランスをはじめとしたロードレースにもフレームを供給しており、近年日本国内のユーザー数も増え続けている新進気鋭のブランドです。VIKINGではネットからのメーカー直販という特殊な流通方式であるCANYONのユーザーさんのメンテナンスやカスタムを積極的に承っております。

CANYONはショップでは販売されていないため、メンテナンスをどこへ持って行けばよいか不安に思っているユーザーさんも多いと思います。そんな時は是非VIKINGをご利用ください。

関連記事:ネット販売のCANYON(キャニオン) 全ラインナップの組立て、メンテナンス承ります。

関連記事:CANYON(キャニオン)のオーバーホールとRed eTapへカスタム

パーツを分解し、たまった汚れを一掃

オーバーホールはまず、装着されているパーツの取り外しと分解からはじまります。

メインコンポーネントはシマノのアルテグラ。フレームのカラーとピッタリですね。スプロケットやディレイラープーリーはもちろんのこと、ブレーキキャリパーを分解し洗浄したり、STIレバーの内部も分解できるところまで行い、固着した古いグリスを取り除き、グリスアップします。

フレームからフォークを外し、中のベアリングを取り出します。古くなって黒くなったグリスを除去し、新たにグリスアップします。

ハブも圧入されているベアリング以外スモールパーツも取外し、洗浄します。今回のホイールはMAVICのキシリウムシリーズでした。MAVICはメンテナンス性も高く、非常に扱いやすいホイールです。

もちろんフレームもしっかりクリーニングします。白抜きの部分は汚れやすいので重点的に行います。

再度組付けて完成

スプロケットはしっかり脱脂、洗浄すればここまできれいになります。簡易的な汚れ落としではここまでは落ちないでしょう。スプロケットの汚れをしっかり落としたければ、ホイールから外し専用のケミカルが必要です。

クランクもかなりきれいに仕上がりました。

ブレーキキャリパーもこの通り。

サドルの裏やシートポストの上部など隠れた汚れもしっかり落とします。

ハブのボディもきれいになり、スポークやリムのブレーキ面もしっかり磨き光沢を復活させています。

全てのパーツを再組付けし、調整を出して完成です。

VIKING the MAINTENANCEではオーバーホールなどのフルメンテナンスを常時承っております。しばらく大きなメンテナンスを行っていなかった方、雨の中長距離を乗ってしまった方など、一度愛車をしっかり見た方が良いかもしれません。

基本工賃:25,000円(税別)~
作業期間:1週間~10日
(レースやイベントの予定が迫っている場合はできるだけ早めに納品します)

お申し込みやお問い合わせは、ホームページより承ります。お見積りも無料で承りますので、お気軽にお問い合わせください。

それでは

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簡単・明日からできるロードバイクのチューブラータイヤ交換方法

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昨今、カーボンホイールを手にするユーザーさんの増加により、チューブラータイヤを使用するケースも増えています。そのチューブラータイヤですが、チューブ式のタイヤ(クリンチャー)と違って交換や管理が難しいと思っていませんか?

クリンチャーの時は自分でタイヤ交換やチューブ交換をしてきた方も、チューブラーは難しそうだからショップに任せているという方が多いかもしれません。でもチューブラータイヤの交換作業は実はそんなに難しくないんです。今回はチューブラータイヤの交換方法をご紹介します。

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チューブラータイヤとは?

チューブラーとはタイヤとチューブが一体化したタイヤのことで、主にカーボンホイールで利用されています。従来のタイヤとチューブが別体になっている「クリンチャータイヤ」はタイヤをホイール(リム)にはめ込むものですが、チューブラータイヤはホイール(リム)に「接着」して取り付けます。

パンクした時の状況にも違いがあります。クリンチャータイヤは走行中パンクすると空気が一気に抜けてしまい走れなくなることが多いですが、チューブラータイヤの場合はパンクするとゆっくりと空気が抜けていく特徴があるため、パンク後もしばらく走り続けることができます。(※タイヤが裂けるような穴だとクリンチャーと同じように空気が早く抜けてしまいます)

チューブラータイヤは一度パンクしてしまうと修理するのに手間がかかるため、基本的に新しいタイヤに交換することになります。その点ではチューブ交換で対応できるクリンチャーよりもコストの面でデメリットに感じるかもしれません。

しかし、肝心の乗り心地ではクリンチャーよりもしなやかで柔らかい走行感であると評価するユーザさんも多く、一度チューブラーに乗ったらクリンチャーには戻れないとも言われます。

では早速チューブラータイヤの交換方法を解説します。

ミヤタのチューブラーテープ

チューブラータイヤを接着する方法は主に2つ、リムセメントか両面テープです。セメントは昔からある接着方式で、ハケなどを使用してリムの接着面に塗り込んでいきます。競輪のタイヤがリムセメントを使ったチューブラータイヤを使用しています。

カーボンホイールに使用するのが両面テープです。それもただの両面テープではなく、老舗自転車メーカーMIYATA(ミヤタ)が製造しているチューブラータイヤ用両面テープです。これをリムの接着面に貼り付けていきます。

リムの断面にテープの片側を貼り付けていく

バルブの近くのセロハンを少しはがす

リム1周に両面テープの片側を貼り付けたら、バルブ付近のセロハンを3~4cmほどはがしておきましょう。これをすることでタイヤをはめたときにはがす作業がしやすくなるのです。またセロハンをはがした断面は触ってはいけません。油脂やごみが付着すると接着力が弱まってしまうからです。

作業をしやすくするため、バルブ付近のテープを少しはがしておく

チューブラータイヤをリムに取り付ける

ここの工程が一番大変かもしれません。というのもリムとの相性によって硬くてタイヤが入らない場合があるからです。そうなった時によくタイヤを手や足を使って引っ張ってから取り付けるケースを見かけますが、タイヤを痛めてしまうのでおすすめしません。

何度やっても硬くて入らない場合は、適正空気圧まで空気を入れ馴染ませると良いです。これをすることで若干タイヤが伸びてくれるので入れやすくなることが多いのです。

タイヤをリムに装着します。
硬くて入らない場合は、空気を入れ馴染ませてから再チャレンジです。

空気を入れてセンター出し

タイヤが装着できたら、タイヤが真っ直ぐはまっているかどうかチェックするためセンター出しを行います。センターを出すために、適正空気圧の3分の1くらいまで空気を入れて、タイヤが真っ直ぐ装着できているか確認します。

センター出しを行わないでセロハンをはがして接着してしまうと、後でタイヤが曲がって入っていても修正ができません。このセンター出しは結構重要です。

タイヤが真っ直ぐ入っているか正面と左右を見て調整します。

セロハンをはがして空気を入れたら完成

タイヤのセンターが出たことを確認したら、空気を抜きセロハンをはがしていきます。ここで最初に少しだけセロハンをはがしていた工程が役に立ちます。

あらかじめセロハンを少しはがしていたことで、
全体がはがしやすい状態になっています。

セロハンをはがすときはゆっくりが基本。急いではがそうとするとセロハンが切れてしまい、再度セロハンを接着面から引っ張り出すのが意外と大変です。切れないようにようにじっくりとはがしていきましょう。

ゆっくりとセロハンをはがします。急いではがそうとするとセロハンが切れてしまう事があるので注意。

適正空気圧まで空気を入れたら、両面テープが完全に接着するまで保管しておきます。保管目安は半日です。接着後すぐに乗り出してもはがれる可能性は低いですが、念のためしっかり接着が完了するまで待ちましょう。

空気を入れたら完成。
完全に接着するまで半日ほど保管します。

以上がチューブラータイヤの装着方法です。簡単ですよね。これなら明日からでも挑戦できると思います。カーボンホイールユーザーの皆さんの中で、自身でまだチューブラー交換をしたことがなかった方は是非試してみてください。クリンチャータイヤよりも簡単に感じるかもしれません。

おまけ

チューブラータイヤの装着後にスプロケットの取付も行いました。カンパニョーロのスプロケットはハブのフリー体の溝と、スプロケットに付属してくる取付用の白いパーツの溝が同じ形状になっており、その溝同士を合わせることで、スプロケットを一気に装着することができます。

フリー体の溝に白いパーツを合わせます。
スプロケットを押し込むと、白いパーツが押し出されて
スプロケットがフリー体にしっかり装着されます。

今まで丁寧に1枚ずつ入れていた方もいると思いますが、これを利用すると作業がちょっと短縮されます。またシマノのスプロケットも同じように取付できるので便利ですよ。

それでは。

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Brompton(ブロンプトン)のオーバーホール&カスタム

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レースイベントなどでTech Labを不在にしておることが多かったためブログの更新が滞っていましたが、先日Brompton(ブロンプトン)のオーバーホール&カスタムを承りました。Rawカラーのモデルです。

VIKING the MAINTENANCEはブロンプトンの完成車販売はしておりませんが、私がブロンプトンユーザーということもあり、カスタマイズやオーバーホールは承っています。最近はお問い合わせも多くありがたい限りです。

現在オーバーホール段階で、パーツを細かく分解しているところです。今回は作業工程が多いので完成したら改めてご紹介しますね。

それでは。







ロードバイク Cinelli NEMO メンテナンス

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今週はイタリアの老舗ブランドCinelli(チネリ)のNEMOのメンテナンス。なかなかフレームカラーとして見かけないパープルがチネリのアンタッチャブルな面を想像させます。

イタリアのフレーム素材メーカー「コロンバス」の子会社であるチネリはその背景から自動的にコロンバス製フレームは採用されます。

COLLUMBUS SPIRITは軽量なクロモリフレームとして評価されている素材です。クロモリフレームと言えば、細いシルエットでシンプルなイメージを想像される方も多いと思いますが、Cinelli NEMO はクロモリフレームをクラシックさや懐古的主義に捉えず、現代にマッチしたデザイン、仕様で作り上げられています。

例えば、ヘッドチューブは上下の異形パイプで、BBもプレスフィット型を採用。全体的に太めのフォルムでもクロモリの高い強度により肉薄に作ることが可能で、結果的に軽量に仕上げるのです。

メインコンポーネントはカンパニョーロ・アテナがついており、ミドルグレードのロードバイクとしての位置づけです。改めてイタリアンバイクも良いですね。

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MAVICのホイールメンテナンス 接触式シールベアリングとは?

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

今日はホイールのメンテナンスです。作業したモデルはMAVIC(マヴィック)のR-SYS SLR(アールシスSLR)です。

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MAVICのハブって性能が良くないの?

MAVICのホイールはハブの性能が良くないため、回転が悪いと様々なところで聞きますが、ちょっと間違って伝わってるようなので、このタイミングで正解をお伝えします。

MAVICの完組ホイールのほとんどが、接触式シールベアリングと呼ばれるベアリングを使用しています。接触式シールとは、雨や雪、砂や泥などがベアリング内に侵入するのを防ぐため、ベアリングにシールを接触させているシステムのことです。

この接触によって、ベアリングの回転に抵抗が生まれます。なのでハブの性能が悪いというのは間違いで、雨や雪、砂や泥を侵入から守るためにあえて採用しているベアリングなのです。もちろん廉価のベアリングを使っているわけでもありません。

発生する抵抗も、スピードやケイデンスの数値が変わってしまうほど大きいわけでもありません。噂が独り歩きしてしまった格好ですね。

接触式シールべアリングの使用により回転に抵抗が出てしまうだけで、MAVICのホイールを選ばないというのはちょっともったいない気がします。MAVICのスポークやリムのテクノロジーは非常に高く、MAVICはそれだけで選ぶ価値が高いホイールメーカーです。

また、接触式ベアリングの抵抗を解消したいユーザーさんには、非接触式へのベアリングの交換をおすすめしています。しかし、オールコンディションでホイールを使用する場合は、接触式がのちのメンテナンスの含めると良いでしょう。

メンテナンス性が高いMAVICのホイール

R-SYS SLR のメンテナンスに戻ります。

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スプロケットを取り付ける部分であるフリーボディを取り外します。

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古くなったオイルを拭き取り、MAVICの純正オイルを塗ります。小さなバネみたいなのが見えると思います。これが爪のようになっており、フリーボディのラチェット音(ホイールを回転させるとカリカリカリと鳴る音)発生させます。

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フリーボディ内もしっかり洗浄し、グリスアップします。この中のギザギザしてる部分と先程の爪が引っかかることでラチェット音を発生させるのです。

MAVICのホイールメンテナンスは、工程も少ないため比較的短時間で作業できます。他社のホイールでも最近回転が悪くなったぁと思ったユーザーさんは是非お問い合わせください。ホイール全般メンテナンスします!

それでは。

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CANYON(キャニオン)のオーバーホールとRed eTapへカスタム

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

今回はCANYON(キャニオン)のUltimate CF SLX 8.0 のオーバーホールとカスタムのオーダーをいただきました。

キャニオンはインターネットでユーザーに直販するスタイルをとるメーカー。ロードバイクを取り扱う自転車店では販売されていない特殊なメーカーです。

関連記事:「ネット販売のCANYON(キャニオン) 全ラインナップの組立て、メンテナンス承ります。」

VIKING the MAINTENANCEでは、キャニオンを購入したユーザーさんのその後のメンテナンスを喜んで承っています。(※キャニオンから公式にメンテナンスサービスをお願いされているわけではありません)

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独自規格のヘッド調整

キャニオンのヘッド周りは他のロードバイクと違った調整方法なので、ご紹介しておきます。

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キャニオンのヘッドパーツはボルトで締めるトップキャップがなく、キャニオンロゴがついた蓋をはめる仕組みです。

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矢印のネジがベアリングの玉当たりを調整するネジです。調整する順序は、まずステムのボルトを締めてから、玉当たりのボルトを締め込み調整をします。

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内部はこのようになっています。

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古くなったグリスを拭き取り、新しいグリスを塗ります。

ヘッドパーツの調整は、特殊な工具を使うことが無いため手軽に行えますが、ベアリングというデリケートなパーツがあるので、できれば当店にお任せいただきたい部分です。

SRAM etapをインストール

ひと通りパーツの分解洗浄を終えたところで、今回はカスタムとしてSRAM Red eTapの組付けです。

関連記事:「ロードバイク コンポーネント SRAM スラム Red eTAP の実力。」

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Red eTapのフロントディレイラーです。赤い部分はバッテリーを取り付ける際に外します。ディレイラーの端子を保護するために取り付ける部品です。バッテリーを充電する際に取り付けておきます。

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Red eTapは、シフトブレーキレバー、フロントディレイラー、リアディレイラーと充電器のセットで販売されています。今回のように変速段数が合っていれば、シマノのスプロケットやクランクが使用できます。

すべてSRAM Redをインストールすれば統一感が出て格好良いと思いますが、予算の都合で最小限で対応することも可能なのです。

そうすることでワイヤレス電動シフトが手に取りやすくなると考えるSRAMの戦略かもしれません。

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他店で購入の自転車のメンテナンス、部品の取付もお気軽に

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キャニオンに限らず、ネットで自転車を購入するとメンテナンスやカスタムをどこで頼めばよいのか悩んでいる方は非常に多いと思います。そのようなユーザーさんは是非VIKING the MAINTENANCEをご利用ください。

また、部品を持ち込んで取付だけお願いしたいというユーザーさんもお気軽にお申し付けください。

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それでは。

毎年1度は行いたいロードバイクのオーバーホール、フルメンテナンス。コースと作業工程のご紹介

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

私がユーザーさんに年に1度行ってほしい作業が、自転車のオーバーホール、フルメンテナンスです。これはロードバイクに限った話ではなく、MTB、シクロクロス、ミニベロ、クロスバイクなどすべてのスポーツ自転車におすすめしています。

今回は自転車に乗れる機会が減るオフシーズンだからこそ、VIKING the MAINTENANCEがおすすめするロードバイクのオーバーホール、フルメンテナンスの作業内容をご紹介します。

オーバーホール、フルメンテナンスなら「Cメンテナンス」

一般的にフルメンテナンスとオーバーホールの違いは定義されていませんが、VIKINGは同じ意味で使っています。VIKINGが考えているフルメンテナンス、オーバーホールは、できる限り購入した時と同じレベルの性能に回復させることです。もしくは、さらにカスタマイズをすることで、購入時よりも高いパフォーマンスが得られるようにご案内することです。

VIKING the MAINTENANCEではフルメンテナンス、オーバーホールを「Cメンテナンス」と称してご案内しています。料金はギアの有り無し、自転車のジャンルによって変わってきますが、基本的なロードバイク完成車の場合、基本工賃として税別28,000円~と交換を要した部品代の合計をいただく形になります。

簡単に合計料金のシミュレーションしますと下記の具合です。

基本工賃と補修系の部品代を合わせて約55,000円前後です。リムブレーキ機械式シフトのユーザーさんであればこの料金が一つの目安となります。ただユーザーさん一人ひとり自転車の状態は異なりますので、交換部品がさらに増えたり、逆に少なく済むケースもあります。

VIKINGではほかにも基本的なメンテナンスのみ行う「Aメンテナンス」やワイヤーケーブル交換をセットにした「Bメンテナンス」もご用意しています。A,Bそれぞれのメンテナンスの詳細に関しては以下の関連記事をどうぞ。

関連記事:自転車のメンテナンス 予算に合わせた3つのコースとは?

では、そのオーバーホール(Cメンテナンス)は具体的な作業内容をご紹介していきます。

STEP 1 洗車

VIKINGのオーバーホールはまず洗車から始まります。ライトやメーター等のアクセサリーは予め取り外し車体全体を水洗いします。VIKINGの洗車はまずパーツクリーナーやディグリーザーで全体の油汚れを落とし、ある程度きれいになった時点で泡洗車を行います。

水をかけてすすぎをするとこの通り大まかな汚れはある程度落とすことができます。ただオーバーホールは隅々までメンテナンスを行いますので、この状態からでは見えない汚れ、劣化が多く潜んでいます。

STEP 2 フレーム、フォーク、パーツを分解

洗車を終え、余計な水分を吹き飛ばした後はフレームに取り付けられているパーツをすべて取外し、分解していきます。ホイール、ワイヤーケーブルはもちろんのこと、ギア周りのパーツであるコンポーネントをはじめロードバイクに取り付けられているパーツをすべて単体にしていきます。

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BBなど専用工具が必要な場所もあり、丁寧に取り外していきます。BBはぺダリングをする上で重要な回転パーツです。最近のBBはフレームの形状や素材によって様々なタイプが存在しています。そのあたりの規格も把握しながら、どのような方法が性能アップにつながるかなどカスタマイズ案を考えながら取り外します。

STEP 3 パーツをクリーニング

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次に分解したパーツを洗浄し、磨き上げていく作業です。STEP 1の洗車である程度の汚れは落ちているのですが、洗車では見えなかったり、届かなかったりした部分や、駆動系回りの汚れは洗車では完全に落としきれないため、専用のクリーナーを使用して、脱脂、クリーニングします。

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BBを取り外した部分には、同じくアルコール系のクリーナーで洗浄し、新しいBBもしくは再度同じBBがスムーズに取り付けられるように、固着防止のグリスを塗ります。

昨今はプレスフィット(圧入)式のBBがローバイクを中心に多くなっています。プレスフィットの場合は基本的に取り外しはせず、ベアリングやシールのクリーニングを行います。またプレスフィット式の場合、セラミックベアリングが入った高性能のBBに交換することもおすすめしています。摩擦抵抗が減り、回転効率の向上につながるカスタムです。VIKINGではコストパフォーマンスが非常に高いWISHBONE製のセラミックBBをおすすめしています。

関連記事:純正からのグレードアップにWISHBONE(ウィッシュボーン)のセラミックBBはどうでしょう?

コリドーレ公式HP

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こちらはカンパニョーロのコンポーネントを分解し、洗浄後の画像です。クリーニングをすることでここまできれいによみがえります。分解時の汚れや錆が激しい場合はさらにネジ1本1本まで分解し洗浄します。

こちらはシマノ・デュラエースR9100のコンポーネントを洗浄、グリスアップし組付け前の様子です。黒光りしていますね。大きな傷などがなければ新品か見間違えることもあります。

また、錆びているネジは、極力新品に交換します。これも購入時の性能に回復させるための1つの方法です。

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またフルメンテナンス、オーバーホールの際に、リアディレイラーのプーリー(歯車)を回転性能が良いものにカスタムすることもおすすめしています。回転数が上がることは摩擦抵抗を抑えられるということなので、長時間ライドの疲労軽減や長期的なスピードアップにもつながります。特にロードバイクユーザーにおすすめをしているカスタマイズです。

例えば以下のようなセラミック製のベアリングを使用したプーリーなどが摩擦抵抗抑制に効果があります。

関連記事:セラミックベアリング化にRIDEAのビッグプーリーという選択。

ミズタニ自転車公式HP

STEP 4 ホイールのメンテナンス

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オーバーホールではもちろんホイールのメンテナンスも行っていきます。まずはホイールの振れ取りを行い、縦横にブレがないか確認し、調整していきます。この際にスポークが曲がっていたり、折れている場合は新品に交換します。

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ホイールの回転の中枢であるハブも分解洗浄し、グリスを塗ります。その際に使用するグリスは基本的に粘性の低いものを使用しています。粘性が高すぎるとベトベトすることと、それによって回転を妨げる場合があるからです。

また、ホイールメーカー指定のグリスがある場合はそちらを使用します。DT SWISS社のハブは同社専用グリスを使用します。

カンパニョーロのハブを分解するとこのように多数の部品で構成されているのが分かります。オーバーホールではここまで分解し、メンテナンスを行っていきます。

STEP 5 フレーム、フォークのクリーニング、磨き、ガラスコーティング

コンポーネントやパーツのクリーニング、グリスアップを行った後は、洗車で部分的に残ったフレームとフォークをクリーニング、さらに専用の機械を使用し磨きをかけます。フレーム、フォークがきれいになるだけでも印象が変わりますね。

さらにオーバーホールのタイミングで、フレームのガラスコーティング施工をおすすめしています。フレームは普段なかなかフレームを単体にできませんから、オーバーホールのタイミングがばっちりなのです。上記の画像はガラスコーティング施工後の状態です。通常のワックスでの光沢よりもさらに艶が出ているように見えませんか?

ガラスコーティングは自動車やオートバイにもよく行われるサービスですが、ロードバイクを始め自転車のフレームやパーツにももちろん施工できます。

ガラスコーティングのメリットとして、

・ガラスに覆われたような独特の艶感が手に入る
・汚れも付きにくく、汚れが付着してもほとんどの場合水洗いで落とすことが可能
・塗装面の3倍に硬化し、小傷の入りにくいフレームになる

主に以上3つのメリットがあるので、オーバーホールの際は是非検討してみてはいかがでしょうか。オーバーホール工賃+6,000円(税別)でガラスコーティングの施工を行います。

ガラスコーティング関連記事:フレーム・フォークのガラスコーティングはオーバーホール・フルメンテナンスの時がおすすめ 

STEP 6 パーツの再度組み付け

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以前のSTEPで分解洗浄したコンポーネント、パーツを組み付けていきます。また今回の作業で選んだカスタマイズパーツもこのタイミングで組み付けていきます。この段階では完全に精度を出すというより、仮組に近い状態にして、最終工程の全体調整で完璧にします。

写真はシマノの電動式リアディレイラーであるDi2ですがVIKINGでは電動式コンポーネントの取り扱いももちろん可能です。シマノのほかにSRAM、カンパニョーロEPSの取り扱い、メンテナンスも承ります。

STEP 7 油圧ディスクブレーキのブリーディング

近年のロードバイクのスタンダードはディスクブレーキ仕様となりました。ブリーディングとはブレーキのオイル交換のことでリムブレーキ仕様の自転車には無い油圧ディスクブレーキ専用の工程です。

シマノ、SRAM、カンパニョーロいずれのメーカーもブリーディングを行う際はこのような注射器を使用してオイルを送り込みます。

VIKINGではロードバイクの油圧オイルシステムの作業もおまかせください。オーバーホールの際はディスクブレーキオイルを交換し、タッチや効きの改善を図っていきます。

STEP 8 最終全体調整、完了

主に上記の8つの工程で、作業を行います。これを弊社ではCメンテナンスと呼んでいます。毎日自転車に乗るユーザーさんには年に1度は行ってほしいと考えています。

オーバーホールの料金のおさらいと納期

作業料金は上記の表の通り、シングルスピードで税別25,000円からとなり、消耗品等の補修パーツは別途いただいています。作業期間は2週間ほどでお渡しいたします。作業料金は車種や仕様により異なりますので、ご不明な点等ありましたらお問い合わせください。お見積りも承っています。

作業工賃:25,000円(税別)~ 消耗品パーツ別途料金
作業期間:約2週間

ロードバイク、ミニベロ、クロスバイク、シングルスピードなどジャンル問わずフルメンテナンス、オーバーホールを承りますので、こちらのお問い合わせページまでお気軽にお問い合わせください。

またメンテナンスに関して、こちらの記事も参考にしてみてください。フルメンテナンス、オーバーホール以外にもメンテナンスコースを設けています。

関連記事:自転車のメンテナンス 予算に合わせた3つのコースとは?

関連記事:メンテナンス記事一覧

過去にCメンテナンス(オーバーホール)を行ったバイク

最後にこちらにおいてVIKINGが今までにオーバーホールさせていただいたユーザーさんの車体を紹介しています。是非ご参考いただければと思います。

それでは。

11速化へ カンパニョーロ フリーボディ交換

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するスポーツバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。

今日はカンパニョーロの10速までしか対応できなかったホイールを11速化に工事。

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右の白いフリーボディが11速対応のシマノギア用、右が今まで使用していた10速のシマノギア用です。11速対応の方がフリーボディが若干長いですね。ギアの歯一枚分といったところでしょうか。

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今回作業したホイールはカンパニョーロ BORA ONE(ボーラワン)です。

ちなみにカンパニョーロのシマノギア対応のフリーボディは2種類存在するので注意です。

FH-BO015X1
FH-BU015X1

の2種です。FH-BO015X1は2010年以降のカンパニョーロホイールほとんどに対応しているフリーボディです。FH-BU015X1は2013モデルのVENTO(ヴェント)、KHAMSIN(カムシン)用となります。

交換の際はどちらかを選択してください。

それでは。