TREKと言えばBB90。セラミックBBカスタムとガラスコーティング

こんにちは。VIKING the MAINTENANCE(バイキング・ザ・メンテナンス)は西新宿を拠点に展開するロードバイクのメンテナンス、修理、カスタマイズ専門店です。 

今回はTREKのヒルクライム向き軽量フレームであるĒMONDA(エモンダ) SL6のカスタムです。まず目を引くのはワインレッドなフレームカラーですね。黒系のパーツと非常に相性ピッタリだと思います。

まずはある駆動系のパーツを取り外しクリーニング(Aメンテナンス)を行い、フレームはガラスコーティングを施工。

関連記事:DE ROSA(デローザ)IDOL(アイドル)のガラスコーティング。

BB周りは曲線が多いためガラスコーティングが非常に際立つ部分。シートチューブのUCIステッカーがダウンチューブに映り込むほどの滑らかさです。

 参考価格:税抜15,000円

使用したBBはこちら。スギノ製のセラミックBBです。BB90はTREK専用規格だけあり、BBの選択肢も非常に少ないのが実情です。しかしこのスギノ製のセラミックBBは回転性能もさることながら、防水性能も非常に高いためVIKINGでは積極的におすすめしています。

完成です。

コンポーネントはシマノ・アルテグラR8000シリーズ。ディスクブレーキに、チューブレスタイヤです。今後のロードバイクの新たな標準仕様です。

フレームセットからの組付け、随時承ります

VIKINGではロードバイクの組付け作業を随時承っています。フレーム、もしくはパーツのお持ち込みも歓迎です。お気軽にお問い合わせください。

作業工賃:25,000円(税別)~ 
作業期間:1週間から10日

また、ロードバイク、MTB、ミニベロ、クロスバイク、シングルスピードなどジャンル問わずフルメンテナンス、オーバーホールを承りますので、お気軽にお問い合わせください。

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ビアンキ「INFINITO CV DISC」カウンターヴェイル搭載でロングライド向きの1台

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VIKINGでは正月ムードもすっかり消え、メンテナンス、カスタム、オーバーホールのいつもの流れが戻ってきました。ここ最近はオーバーホールのご要望が多く、寒い時期の特徴を感じますね。従来自転車屋さんは寒い時期にグッと売り上げが減ってしまう傾向にありますが、今はどうなのでしょうか?ほかのお店さんの状況はあまりよくわからないので気になる部分でもあります。

さて、2019年になりましたが、今回の話題は年末にお渡しさせていただいた1台をご紹介します。昨年かかわらせていただいた案件でまだ紹介できていないのがたくさんあるので、これからしばらくは2018年中の話題になるとことをお許しください。

ビアンキ INFINITO CV

今回組ませていただいたバイクは皆さんご存知イタリアの超老舗ビアンキの「INFINITO CV DISC」です。INFINITO シリーズはビアンキのロードバイクラインナップでもロングライド向きに位置し、CV(カウンターヴェイル)と呼ばれる素材を採用し、振動吸収性を高めた特徴があります。

ちょっと詳しく説明すると、カウンターヴェイルとは、振動を除去する他に類を見ない革新的なカーボン素材。マテリアル・サイエンス社と共同開発することで生まれたカウンターヴェイルシステムは、独自のカーボン繊維構造と粘弾性を持ち、フレームとフォークの剛性と強度を向上させながらも最大80%の振動を除去することができると言われています。

エラストマーなどのラバー素材やサスペンションを使用し衝撃吸収をするのではなく、カーボン素材そのものの振動吸収性を高めた画期的な素材ということ。しかもビアンキが特許を取得しているため、他のバイクメーカーにはまねできない素材というわけです。

このカウンターヴェイルはINFINITO CVだけではなく、ビアンキのフラッグシップ的な存在であるSPECIALISSIMAやOLTRE XR4にも採用され、今やビアンキの代名詞ともなっています。

メインパーツはカンパニョーロ

いまや完成車はすべてシマノがアッセンブルされていると言っても過言ではありません。逆にメインパーツにカンパニョーロを選ぶということはフレームから組付けるということになりますが、カンパニョーロには根強いファンがいます。今回のユーザーさんもそのひとり。

ディスクブレーキももちろんカンパニョーロ。オイルの充填方法もシマノやSRAMとほとんど手順は変わりません。そうはいっても油圧ディスクブレーキシステムはデリケートな部分なので、DIYよりはプロのメカニックに任せた方が安全です。

チェーンも「チェレステ」に合わせたKMCのDLCダイアモンドコーティングチェーン。

歴史を感じさせるビアンキのヘッドバッジ。

差し色のピンクがちょうどよいアクセントになっています。

今回はビアンキ INFINITO CV DISCを組ませていただきました。カウンターヴェイルを採用したロングライド向きの1台に仕上がったと思います。

フレームセットからの組付け、随時承ります

VIKINGではロードバイクの組付け作業を随時承っています。フレーム、もしくはパーツのお持ち込みも歓迎です。お気軽にお問い合わせください。

作業工賃:25,000円(税別)~ 
作業期間:1週間から10日

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オーバーホールのついでカスタム「スペシャライズド ターマックSL4」

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今回はスペシャライズドのターマックSL4のオーバーホールとカスタマイズをさせていただきました。具体的な内容として、

■ オーバーホール・フルメンテナンス
■ ガラスコーティング
■ リアディレイラーのビッグプーリー化
■ S-worksエアロハンドルの装着

これら4つを軸に作業させていただきました。

フレーム・フォークのガラスコーティング

フレームからパーツをすべて取り外し、クリーニングを行った後に、ガラスコーティングのコーティング剤を塗りこみます。コーティング剤は24時間もあれば完全硬化し、このような艶を手に入れることができます。通常のワックスコーティングでも艶を出すことはできますが、持続性が短いのでこまめに行う必要があります。

一方で、VIKINGで施工しているガラスコーティングはクリア塗装をかけるようなイメージなので、非常に持続性が高く、長時間艶を保つことができます。

ビッグプーリーはRIDEAのフルセラミック

ビッグプーリーは信頼できる変速性能と、フルセラミックの回転性能が売りのRIDEA C35.アッパー13Tのローアー15Tの組み合わせです。今回のリアディレイラーがシマノ・デュラエースRD-9000だったためC35をお選びいただきましたが、現行のRD-R9100やRD8000シリーズにはRIDEAのC38がおすすめです。アッパー15T、ローアー18Tの組み合わせです。これにより更なるチェーン抵抗の抑制につながります。

関連記事:インパクト抜群!RIDEA ビッグプーリー C38

S-WORKS カーボンエアロハンドル

ターマックはヒルクライムに強いバイクの傾向があります。そのためハンドルもエアロ家お嬢よりは軽量を優先的に選ぶケースが多いのですが、エアロハンドルのインパクトはバイクのイメージを大きく変えてくれるため、今回はあえてチョイス。

ケーブル内装式ですが比較的通しやすく、穴も大きめに空けられているため、DIYでもがんばればできるかもしれません。

オーバーホールはフレームからすべてのパーツを取り外し再組付けを行うため、気になったところのカスタムを行う絶好のタイミングでもあるんです。

年末年始のお休み

12月30日(日)~2019年1月4日(金)

ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いいたします。

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今後のロードバイクの方向性を示す1台。エクイリブリウムサイクルワークス「E1 ディスク」

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非常にカッコ良いエクイリブリウムサイクルワークスが完成しました。諸事情によりフレーム製作に1年以上費やしたユーザーさんの思いがすごく詰まった1台になった思います。

それでは早速工程を見てきましょう。

レイノルズ953を使用したステンレススチールフレーム

フレームの全体像です。ピンクのペイントが施されていますが、実はフレーム素材はステンレスです。ステンレスはチタンと同じく素材感を際立たせるためクリア(透明な)塗装で仕上げることでことが多いのですが、今回はあえてペイントを採用されました。

ハンドル回りは軽量パーツブランドENVEで。軽さもさることながらENVEのブランドイメージがバイクの高級感へとつながっていきますね。

ヘッドパーツはクリスキング以外ありえません。やっぱりフレームが引き締まります。

SRAM Red eTAP HRD は今後のスタンダードか

コンポーネントはSRAM Red eTAP HRDを採用。

HRDなのでもちろんブレーキはディスク仕様です。

レバー側に接続するホースの先端部分です。この部分にオリーブと呼ばれるホースをかしめるスモールパーツをねじ込んでいきます。

さらに専用の注射器を使用しキャリパーをはじめブレーキシステム内にオイルを注入していきます。自転車用のディスクブレーキオイルは主にグリコール系(DOT)鉱物系(ミネラル)の2つが採用されており、SRAMは前者、シマノは後者を採用しています。またVIKINGではメーカー純正のディスクブレーキオイルを使用しています。今回はSRMA純正のグリコール系オイルということです。

オイルラインがつながり、ディスクローターを装着した時の様子です。ちなみにローターはシマノ製。

ダイレクトマウントクランクでフロントシングル化

クランクはSRAMでもシマノでのもなくEASTON(イーストン)製のダイレクトマウントクランクです。SRAMが率先してきたクランクのダイレクトマウント化がMTBに大きく普及し、ついにロードバイクにも波及してきました。リアディレイラーの多段化でフロントに複数のギアの必要性が薄れてきたためですね。チェーン落ちなどのトラブルも激減しますし、軽量化にもつながっていくわけです。

さらにこのイーストンのチェーンリングに注目。歯がチェーンの保持力を強化するため、厚歯と薄歯が交互に配置されるナローワイドテクノロジーという画期的な構造です。もちろん11速チェーンが使用可能で今回はKMC製のダイアモンドコーティング(DLC)チェーンを装着しています。

今後のロードバイクの方向性を示す1台

完成しました。明るいカラーリングのステンレスフレームに黒でまとめたコンポーネントたち。ワイヤレスシフト、ディスクブレーキ、スルーアクスル、フロントシングル、さらにチューブレスタイヤ・・・今後のロードバイクの方向性を位置づけるような1台になったと思います。

年末年始のお休み

12月30日(日)~2019年1月4日(金)

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話題のダイレクトマウントクランク「ROTOR ALDHU」をTREKにインストール

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年末のせいなのでしょうか?いつもよりも5割増しくらいでカスタムのオーダーをいただいています。今月は29日まで休まず走り続けますのでどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今回ご紹介するカスタムはクランク回りです。今後主流になるであろうダイレクトマウント方式のクランクセットとBBを装着させていただきました。バイクはTERK DOMANEです。

ROTOR ALDHU ダイレクトマウントクランクセット

見出しにもありますが、こちらROTOR ALDHU クランクの装着です。ダイレクトマウントクランクとは、従来のスパイダーアーム取付式のクランク(シマノホローテックⅡやカンパニョーロなど)ではなく、左右クランク、スピンドル、チェーンリングがそれぞれ独立し、チェーンリングと一体構造になったスパイダーをドライブ側のクランクにマウントする方式です。

元はMTBのフロントシングル化の需要によりSRAMによって編み出された規格ですが、数年経ちロードバイクコンポーネントにもダイレクトマウントの波がやってきました。

ダイレクトマウントクランクにするメリットとして、シングル、ダブル問わず色々な歯数のチェーンリングをクランクアームはそのままで利用できる点です。この点は非常に魅力的ですね。また左右のクランクアームは同形状でよくなるので、製造上のコスト手間も抑えられるメリットもあるようです。

TREKはBB90規格

まずは既存のクランク、BBを外す作業です。アルテグラのクランクを外した後、BBを専用工具で外していきます。TREKのロードバイクのほとんどはBB規格がTREK専用規格になっておりBB90規格と呼ばれています。基本TREKのフレームしか用いられない規格になります。

外したBBのベアリングがこちら。片方がかなりさび付いてしまっていますね。なんで片方だけ・・・ちょっと謎です。

新しく装着するBB(ベアリング)はこちら。スギノのBB90セラミックです。スギノのBBはシマノのクランクに最適化された構造ですが、今回のROTOR ALDHUクランクにも結果的に対応できます。他の選択肢としてはROTOR純正のBB90用BBがありますね。

無事に装着完了です。ダイレクトマウントだけにボルトも見当たらず、クランク全体が一体化したようなイメージですね。そして、このALDHUに組み合わせるコンポーネントはこちら。

SRAM Red eTAPとの相性も問題なし

SRAM Red eTAPにRIDEA製のビッグプーリーを装着しています。しかも肉抜き無しのエアロプレートです。肝心のROTOR ALDHUを絡めた変速性能ですが、全く問題はなく性能低下は一切認められませんでした。SRAM Red eTAPとROTOR ALDHUクランクの組み合わせを考えていたユーザーさんの参考になれ良いと思います。

それでは!

待望のカンパニョーロ純正高性能シフトケーブル、高い?安い?

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カンパユーザーさん待望の高性能シフトケーブルがVIKINGに入荷してます。カンパニョーロのユーザーさんは決して多くないため、この高性能シフトケーブルの賛否はあまり見られませんが、テフロンコーティングが施された手触りツルツルなケーブルに仕上がっていますよ。

THE MAXIMUM SMOOTHNESS CABLE AND HOUSING 参考価格:13,384円

安価なテフロンコーティングシフトケーブルは、外側だけしかコーティングされていないものが多いのですが、カンパニョーロはワイヤーの芯までテフロンコーティングが浸透している模様です。

本来12速のグループセットに標準装備されてくるアイテムですが、この通り単品販売もあり、11速でももちろん可能です。

しいて言うのならネックなのが価格です。シフトケーブルのみで13,000円以上します。シマノのデュラエースのポリマーコーティングシフトケーブルが4,000円と考えると「エッ!」となりますが、カンパユーザーさんにとってそんなの関係ないですよね!

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シマノのロードバイク用ディスクブレーキの特徴とパッドやローターの違いで何が変わる?

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今回のカスタムはキャノンデールのシナプス。ロングライドやエンデューロに照準を当てたエンデュランスバイクです。キャノンデールは同社初のエアロロードバイク「システムシックス」をリリースし話題を集めていますが、話がそれてしまうので今回は触れません。

最近はディスクロードが各メーカーから続々とリリースされており、ディスクブレーキについてそれなりに理解されているユーザーさんも多いとは思います。なので今回はちょっと異なった視点でシマノのロードバイク用ディスクブレーキの特徴とパッドやローターの違いを深堀りしてみたいと思います。

重量も大きなメリットに。デュラエースST-R9170ディスクブレーキ

カスタムの内容はロードバイク・ディスクブレーキキャリパーの取り付けです。ロードバイクのディスクブレーキモデルのリリースが著しく増えた2019年モデルですが、それに乗じてディスクブレーキ関連のカスタムやメンテナンスがVIKINGでも増加傾向です。

今回はシマノ・デュラエースのディスクブレーキキャリパーとレバーの取り付け、オイルラインの形成をさせていただきましたが、VIKINGではSRAMのディスクブレーキシステムである「HRD」やカンパニョーロのディスクブレーキシステムのカスタム、メンテナンスも問題ありません。

画像上はDi2とディスクブレーキ(ST-R9170)の組み合わせ。ハンドル内から出てきたディスクブレーキホースとSTIレバーが接続されている様子です。ST-R9170の形状的な特徴としてワイヤーとディスクブレーキの組み合わせであるST-R9120よりもコンパクトであることです。これにより重量が大幅に異なっています。さらに下の画像をご覧ください。

2モデルを並べてみました。左がDi2ディスク仕様のST-R9170、右が機械式ディスク仕様のST-R9120です。一見すると同じように見えますが、頭の部分に注目するとST-R9120の方が大きくなっていませんか?これはシフトケーブルの巻取り部と油圧ブレーキのタンクを収めるためにどうしても大きくなってしまうためです。

一方でST-R9170(左)はDi2のためワイヤーの巻取り部が存在せず代わりにDi2の基盤と油圧タンクのみで構成できるためコンパクトにできるのです。さらに重量で比較すると一目瞭然です。

重量は?

ST-R9170:320g(平均重量)
ST-R9120:538g(平均重量)

カタログ値でなんと「200g」も違いが出ています。STIレバーでこれだけの重量差が出ているとは非常の驚きですね。確実なシフティングと幅広いシフト設定が魅力なDi2ですが、このような場面でもまた違った恩恵が得られるということです。

Di2ディスク仕様と機械式ディスク仕様のSTIレバーの重量差はデュラエースだけではなく、アルテグラ、105にも同様に当てはまります。またこれら3つのコンポーネントは頭文字が「Rシリーズ」という同系統のデザインを採用しているため互換性もあります。

ディスクブレーキパッドは共通品

ディスクブレーキパッドはレジンとメタルの2種類が用意されていますが、3つのグレードともに同じモデルを使用します。レジンパッドは基本的に樹脂で成形したタイプであり、メタルパッドは銅やセラミックなどの素材を混合し焼き固めて成形したものです。制動力はメタルの方が強めに効きますがどちらもゴム製のリムブレーキパッドよりも交換のタイミングが早いのが特徴です。

関連記事:ディスクブレーキのパッドとブレーキオイル。交換はどのタイミングが一番良い?

フィン付きのアイステクノロジーパッド レジンパッド品番LA02 

さらに細かく分けていくとシマノのディスクブレーキパッドにはフィン付きとフィン無しのレジン、メタルパッドが存在します。フィン付きのパットはアイステクノロジーパッドと呼ばれており、ブレーキをかけた時に発生する熱を逃がす効果(放熱効果)が高いパッドです。一方でフィン無しはいわゆる通常のディスクブレーキパッドであり、放熱効果はアイステクノロジーパッドよりも劣ります。

放熱効果が高いとパッドの耐久性が高まり、制動力の安定につながるということです。デュラエース、アルテグラ、105の3グレードは最初からアイステクノロジーパッドが採用されていますので、交換時も同じパッド使用することをおすすめします。

ブレーキング時のディスクキャリパー周辺は非常に高温になるため、放熱効果が非常に重要なわけです。

ディスクローターの冷却効果と制動力

ディスクローターにも放熱効果が期待できます。ディスクブレーキパッド同様ローターもブレーキングによってかなりの高温になります。その高温が少しでも抑制されれば効きやパーツの耐久性が高まることになります。

シマノが開発した「アイステクノロジーフリーザローター」は通常のディスクローターに比べてブレーキング時のローター温度を約50度下げる放熱効果があります。さらにその放熱効果により制動力が20%、パッドの耐久性が20%向上するデータが得られています(上画像参照)。

そのアイステクノロジーフリーザローターはデュラエースとアルテグラが採用しています。一方105は不採用なのでこの時点で性能が上位2モデルよりも劣ります。

さらに下の画像にあるデュラエース(左)とアルテグラ(右)のアイステクノロジーフリーザローターを比べると、デュラエースが濃紺色に塗られていると思います。この濃紺色がシルバーよりも放熱効果を高める効果があり、デュラエースとアルテグラの差を生み出しています。

左がデュラエースのSM-RT900、右がアルテグラのSM-RT800 濃紺色のデュラエースの方が放熱が高まる効果がある

まとめ

デュラエース、アルテグラ、105の3つのグレードは同じディスクブレーキパッドを使用するものの、ディスクローターの違いで制動力や耐久性が変わってきます。さらに最上級のデュラエースに至っていはここに「軽さ」が加わるためレース機材としてはベストなアイテムと言えます。

アルテグラのディスクキャリパーにデュラエースのディスクローター

105のディスクキャリパーにアルテグラーのディスクローター

以上のような組み合わせも可能ですね。自身のライドエクスペリエンスや予算に応じてカスタムしていくのも非常に魅力的です。

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約10年ぶりのモデルチェンジ。チューブレス化を果たしたコンチネンタル「グランプリ5000」

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チューブレス化を果たしたグランプリ5000

これ以上手を加える必要はあるのかと誰もが思っていたコンチネンタルのグランプリ4000S。私もモデルチェンジの「モ」の時も考えたことはありませんでした。コーナーやウェットコンディションにおいての安心感あるグリップ力と直進安定性。グランプリ4000Sを使用したユーザーさんのほとんどに満足感を与えてきたと思います。

ただ、私はグランプリ4000Sにひとつ注文がありました。それはロードバイク用チューブレスタイヤのリリースです。各ホイールメーカーのカーボンリムのロードチューブレス化が進んでいく中でコンチネンタルのロードバイク用チューブレスタイヤの発表が非常に待ち遠しかったのです。

そしてついに「グランプリ5000」としてモデルチェンジしたことが発表され、VIKINGにも入荷してきました。従来のクリンチャーと念願のチューブレスの二本立てです。

転がり抵抗、耐パンク性、重量すべてが向上

コンチネンタル グランプリ5000 TL
サイズ:700×25c
参考価格:9,800円(税別)

コンチネンタル グランプリ5000 クリンチャー
サイズ:700×25c
参考価格:8,200円(税別)

クリンチャーは旧モデルである4000Sよりも価格が上がってしまったのは残念なところです・・・。しかし旧モデル4000Sからスペックアップした部分として、

■ 転がり抵抗が12%向上
■ 耐パンク性が20%向上
■ 5gの軽量化(700×25cサイズ比)

コンチネンタル曰く、「新時代の幕を上げる最高のオールラウンドタイヤ」。この冬以降大注目のタイヤとして間違いはありませんね。在庫ありますのでお気軽にどうぞ!

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デローザ SK ピニンファリーナとカンパニョーロ レコードEPSの組み合わせ

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今回はデローザのSKピニンファリーナをフレームから組み立てです。デローザはもう説明不要ですよね。スポーツバイクの歴史をけん引してきたイタリアの老舗メーカーです。ツール・ド・フランスをはじめとしたメジャーレースでも数々の栄光を勝ち取ってきたブランドです。ベルギーの英雄エディ・メルクスも駆っていたのも有名な話。

さて今回デローザ SKピニンファリーナにアッセンブルするメインコンポーネントはカンパニョーロです。正確に言えばカンパニョーロ・レコードのグループセットです。さらには同社の電子シフトであるEPS(エレクトリックパワーシフトの略)仕様で組み立てていきます。これも細かいところですがカンパニョーロの場合、シマノのような電動シフトとは言わず、「電子シフト」と言います。

EPSのエレクトリックケーブルは装着方法に特徴があります。シマノDi2の場合ジャンクションAとBがケーブルの基地局となり各パーツにつながっていきますが、EPSの場合ジャンクションAにあたる部分はステム下に置くインターフェースのみでジャンクションBにあたる部分はEPSバッテリー内に集約されています。そのためエレクトリックケーブルの抜き差しはできても、ケーブル単体として取り外しができない構造となっています。

関連記事:デローザのハイエンドモデルPROTOS。レコードEPSで純イタリアンレーシングバイクにカスタム

完成しました。引き締まった印象ですね。

フレームセットからの組付け、随時承ります

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ボトルの出し入れに新しい発想「FIDLOCK マグネットボトル」を比較検証

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今回はアクセサリーの紹介です。ロードバイクを乗る皆さんは当たり前にボトルとボトルケージは使用されていると思います。いろいろなメーカーや素材も様々ですが、基本的にはボトルを抜き差しするあのスタイルですよね。

今回はどれくらいのユーザさんに共感を得られるか分かりませんが、「FIDLOCK」と呼ばれるブランドの新しい発想を持ったボトルシステムを紹介します。

画期的なバックルシステムを提案するドイツメーカー

FIDLOCKはマグネットを採用しバッグやベルトのバックルをはじめとした製品を世に送り出しているドイツメーカーです。そのためどちらかと言えばボトルの性能ではなくボトルのマウントに比重をかけているブランドです。

どんなボトルシステムを提案しているのかこちらの動画を見ればすぐに理解できるでしょう。

この通り、マグネットでボトルを吸いつけて固定するシステムです。これにより従来のボトルよりも着脱が容易であり、時間短縮にもつながっていきます。ボトルの出し入れ時にどうしてもバイクが不安定になってしまうというユーザーさんには安心して使用できるのではないかと思います。

台座は上下が決められているので装着の際は「UP」の表示を見て取り付けします。

ボトル側はマグネットの磁力でも大きな固定能力を持っていますが、さらにロックシステムを併用することで万が一の脱落にも備えています。取り出し方法はボトルをつかんで時計回りにひねります。この一定方向でしか取り出しはできない構造となっています。

個人的な見解として、マウント方法以外にボトルの精度も上がるともっと魅力的なアイテムになると思います。例えば飲み口の形状です。FIDLOCKのボトルの飲み口はベーシックな開閉式で飲む際に開け閉めが必要です。例えばキャメルバック製のボトルは手で握ることで飲み口が開き、楽に飲むことができますよね。このような機能的なボトルが開発できればよりユーザーさんは増えていくと予測します。

ロードバイクユーザーが気にする重さは?

またFIDLOCKのマグネットボトルの重さを気にする方もいると思います。マグネットを採用しているのでそれなりに重いのでは?と。そこでFIDLOCKマグネットボトルと他社のボトルとボトルケージの組み合わせで比較してみました。

FIDLOCK マグネットボトル:147g

キャメルバック プディウムチルボトルとエリート VICO カーボンボトルケージ:165g

結果的にマグネットボトルの方に軍配が上がりました。キャメルバックのポディウムチルは高性能ボトルだけあって、保冷効果や飲み口の形状が影響してシンプルなボトルよりも重くなる傾向があるんですね。まぁ飲み物を入れてしまえば結果的に重さはあってないようなものと片付けられてしまうかもしれませんが、念のため比較してみました。

FIDLOCK マグネットボトル600ml:参考価格4,968円(税込)

スローピングフレームやレディースサイズのフレームなどの狭いフロント三角内でも容易に着脱できるように開発。従来のボトルケージではなく、新しいマグネットホルダー式のドリンクボトルセットです。

強力マグネットがボトルを近づけるだけで、台座まで誘導。時計回りにボトルをひねるだけで取り外しと操作も簡単。マグネットとロッキングシステムでダブルロックされたボトルは、オフロード走行でも問題なく使用可能です。

通常在庫していますのでメンテナンスの際にでもご確認ください。

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